保育園紹介

理念と特色

保育理念

 人は自然や人とのつながりのなかで生きています。そうした自然や人とのかかわり合いを、家庭や地域の中で当たり前に経験することが難しくなってしまった昨今、子どもたちが保育園で営む生活は、一昔前に比べ、人格形成の上でさらに重要なものとなっています。
 
まごやま保育園では、子どもの自然とのかかわり合いを大切にした保育を、そして、子ども一人ひとりを尊重したうえで集団とのかかわり合いを大切にした保育を、創立当初(昭和49年)から実践してまいりました。
 
保育園や幼稚園など就学前の子どもたちは体と心の土壌の形成期です。太陽と土と水、草木や生き物たちとの触れ合いを通じて「自然(=最も根本にある環境)」を肌身で感じながら体を使って遊び込むこと、また、自分以外の人との触れ合いを通じて「自分の思いを表現する方法、相手の思いを感じとる想像力」を練り上げていくことは、子どもたちの体と心の豊かな土壌を形成するうえで、大切な養分であると私たちは考えています。就学後に子どもたちに蒔かれる知性や感性などの種は、こうした養分をたっぷりと含んだ豊かな土壌の基でこそ、健全に発芽し、成長していくことができるのだと、私たちは信じています。

自然とのふれあいを大切に

ある初夏の午前中。リズム室棟で子どもたちが叩く太鼓の音が園庭に響いている。園舎の中からガラス越しに見る園庭の楽しげな雰囲気に誘われて園庭に出てみる。テラスでカブトムシやザリガニなどの生き物の世話をするさくらさん(5歳児クラス)。滑り台にはたんぽぽさん(1歳児クラス)の順番待ちの列、鉄棒にぶらさがっているものもいる。砂場で砂遊びをするももさん(0歳児クラス)、泥団子作りに夢中のばらさん(3歳児クラス)。畑で収穫したばかりのキュウリを手に持ちながら、砂遊びをするももさんを取り囲んで話しかけるつくしさん(2歳児クラス)たち。
 
樹齢200年を超えるエノキやケヤキ、クヌギ、コナラ、桜などの樹木から成る林の中の木の枝に結ばれたターザンロープと真っ直ぐ漕ぐのが難しいぐるぐるブランコはすみれさん(4歳児クラス)に人気の遊びだ。だんご虫や蟻の巣の観察に夢中のものもいる。もう時期、この林の中で、虫取り網を持ってせみ採りにはしゃぐ子どもたちの姿や、築山に水をかけて滑り降りるどろんこ遊びを楽しむ子どもたちの姿を見ることができるだろう。

農薬を使わない自然農法の畑で野菜に水やりを行いながら「トマトがいっぱい!」と実りの喜びを言葉で表現するたんぽぽさん。今の季節はトマトの他にきゅうり、なす、えだまめ、とうもろこし、もろへいや、ねぎなどが栽培されている。ほとんどの子どもたちは、嫌いな野菜でも自分で栽培したものを「おいしい!」といって残さず食べるのが不思議だ。畑の隣にあるさくらんぼの木では木登りができる。さくらんぼの他にも園内には蜜柑・柿・いちじく・ざくろ・かりん・さくらんぼ・りんご・ブルーベリーといった果樹が11種類も植えられている。

まごやま保育園はJR高崎線「鴻巣駅」徒歩8分(距離700m)という鴻巣駅から最も近い認可保育園でありながら、自然との触れ合いでのびのびと遊び込めるように、面積の広いゆったりとした園庭(敷地面積3,431.54u=1,038坪)、樹齢200年を超えるエノキやケヤキ、クヌギ、コナラ、桜などの樹木から成る林、農薬を使わない自然農法の畑など豊かな保育環境の整備に努めております。自然は発達に応じた学びを授けてくれる。しっかりと大地に足をつけて、子どもたちは成長しています。

絵本「ぐりとぐら」で著名な山脇百合子(やまわき ゆりこ)さんが来園したときに描いて下さった、まごやま保育園の園児の姿(下図)にも子どもが自然と触れ合う様子が印象的に表現されています。 

絵本「ぐりとぐら」で著名な山脇百合子(やまわき ゆりこ)さんが来園されたときに描いて下さったまごやま保育園の園児の姿にも、子どもが自然と触れ合う姿が印象的に表現されています。

薄着で強い子・活発な子

太陽を浴び、新鮮な空気を取り入れて、風や雨などの温度差を感じ、動きやすく活発で元気な子に育つよう、月ごとにねらいを決めて、薄着の習慣をつけています。また夏季には「プール」、冬季には「かけっこ」にも力を注ぎ、身体の育成に努めます。園児たちは一年を通じて基本的には裸足で生活します。おむつは布おむつを採用しています。

ロールマット・マッサージ

一日の始めに子どもの体をマッサージして柔らかくし、運動しやすく、怪我をしにくい身体づくりを行います。ロールマット・マッサージでは、ロールケーキ状に丸めた体操用マットの曲面上で、うつ伏せ寝、仰向け寝になり、大人にマッサージをしてもらいます。マッサージの最後には、体が仰向け(年齢が低い子どもはうつ伏せ)の状態から床に手をついて回転することにより、血流が良くなったり、また、転んだ際に手が出やすく、頭を打ちにくくなります。

リズムあそび

image ピアノの演奏に合わせて、リズミカルにステップを踏んだり、ポーズをとったりします。楽しくて気持ちが良くて、ちょっとむずかしいと思うようなことが、子どもの意欲、お手本とその模倣、子どもの創造性によってできるようになっていきます。型にはめられた動きを綺麗に行わせることが目的ではなく、リズム遊びはその一つ一つがやりたくてたまらない子どもの表現の喜びとともにあります。

※当園にはリズム遊び用の建物「リズム室棟」があります(リズム遊び以外の目的で使用することもあります)。

どろんこあそび(太陽とどろんこ)

どろんこほど不思議な魅力をもつものはない。
きらいな子どもがいないのである。
雨上がりの水たまりを見つけさえすれば、
子ども達の目は輝き、
たちまち、いたずらが始まる。
もっている傘で水たまりをつつくもの、
片足をいれるもの、
靴をはいたままビシャビシャと飛び跳ねるもの。
とうとう、泥のこねくりがはじまり、
母親たちは悲鳴をあげる。
洋服が汚れることよりも、どろんこの魅力は強い。
(塩川寿平氏『大地保育』より一部引用)

まごやま文庫

image 本はこころを豊かにし、想像力を育んでくれます。当園では、子どもたちが自然に楽しみながら、想像力と発想力を培う絵本の貸し出しを毎週火曜日に行っています。まごやま文庫の蔵書は職員の希望により保育園が購入した絵本や、職員・保護者様や地域の方などからご寄付をいただいた絵本などで構成されています。お子様が借り入れて帰る絵本は、お子様自身が選択したものです。普段は忙しくて子どもと向き合う時間をとることが難しい、そんな親子がゆっくりと向き合ってコミュニケーションをとるためのツールとしても絵本は優れています。絵本を読み聞かせる習慣がない方も、ぜひ、お子様に絵本を読んであげてみてください。きっとなにか新たな気づきがあるはずです。

※まごやま保育園では毎週、職員が愛情と時間を注いで絵本を修理しております。また、絶版など再び入手することが困難な絵本も多数あります。お子様が借り入れた絵本に落書きしたり、破ったりしないように、おうちでも絵本の保管場所などにご配慮下さいます様お願い申し上げます。

 

紹介記事

以下は当園の紹介記事です。

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>>>全国社会福祉協議会「保育の友」 2007年12月号 (B5,B4)

>>>埼玉私保連「広報」 No112 2011年11月30日発行 (A3)